銀河径一郎 小説、物語の部屋

銀河径一郎による不思議な物語、怖い話、面白い小説、ファンタジーなど。

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こころは白血球の数が下がってクリーンルームに入って5日が経っていた。


マスクをした佐藤先生がもう一人の若い先生を連れてやってきた。


「こころちゃん、僕は関西で学会があるから、3日ほどいないんだ」


こころは思わず声を上げた。


「先生!」


「そうかそうか、そんなに寂しいか、でも仕事だからね」


「そうじゃなくて、お土産、忘れないでね」


こころのおねだりに佐藤先生、呆れたようだ。


「なんだ、お土産かよ?

看護士さん、受け持ちみんなに買うの大変なんだぞ。

ま、いいや、それで留守の間は、この研修医の望月君が代わりに診てくれるから。

俺に対するみたいに馴れ馴れしくすんなよ」


「望月です、よろしく」


眼鏡をしてない望月先生はマスクから覗く目が切れ長だ。


「こころです、よろしくお願いします。


それで、佐藤先生、私、先生が帰る頃にはこの部屋を出れるんじゃないの?」


佐藤先生はカルテをしばらく眺めた。


「うーん、まだ数値が上がってないから、この調子だと、まだじゃないかな」


「意地悪なんだから。

望月先生はこういうの見習わなくていいですよ」


「ハハハ、結構、言うだろ」


「ええ、元気ありますね」


佐藤先生と望月先生は顔を見合わせて笑った。


「卓球部なんだぜ、治療終わったら一緒にサーってガッツポーズするんだ。

な、こころちゃん?」


「うん、絶対、ガッツポーズしますよ!」


こころは拳を構えてみせた。


「たのもしいですね」


「じゃあ、次は4日後にな」


佐藤先生はそう言って手を振って、望月先生と部屋を出て行った。


こころは携帯でヒロキさんにメールを送る。


《こんにちは、こころです!

先生が学会行くみたいで、お土産をねだっておきました(笑)


ヒロキさんも、まだ入院ですか?》


5分ほどでヒロキさんから返事が来た。


《こんにちは!

お土産かあ、どうなんだろう(笑)

そう、まだ病院だよ、お互い頑張ろうな!

愛してるよ!》


こころは携帯の画面を胸に押し当ててうなづいた。



(つづく)



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gingak
  • Author: gingak
  • 銀河 径一郎
    (ケイイチロー・ギンガ)
    好きな言葉は『信じる』。
    『地球人も宇宙人』。
    写真はッシェル・ポルナ
    レフの真似です

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