銀河径一郎 小説、物語の部屋

銀河径一郎による不思議な物語、怖い話、面白い小説、ファンタジーなど。

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励まされた私は車椅子の彼にお礼を言った。


「ありがとうございます。

お兄さんもがんばってください」


「うん、ありがと……。

なんか、ずっと陽にあたってたせいかな、熱っぽいような、感じがしてきたよ。

これで帰るね」


そう言って彼は車椅子をちょっとバックして外来棟の方に方向転換しようとする。


「あ、そこまで押します」

私は彼の車椅子を押してあげた。


「ありがと、あの庭を眺めてると和むよね」

彼は少しだけ頭を振り向こうとしたけど、完全には向けずに言った。


「ええ、私もあそこは好きです」

車椅子が外来棟に入ると、彼は私を振り向いて言った。


「わざわざ、ありがと。

またね!」


「私、川津辺こころです、お兄さんは?」


「僕の名前は、そうだな」


彼は向こうを向いたまま、右手だけを耳の後ろに差し出した。

「ウィリー・シドニー!」


私は彼の手と合いやすい左手で握手した。


「ウィリー・シドニー?

ふふ、外人なんですか?」


「今の名前、ちょっと有名なはずだよ、

じゃあ、またその廊下で会おう!」


「はい、お元気で」

私は手を振って、謎のウィリー・シドニーさんと別れた。


病室に戻った私はハッとした。


人見知りする遥香ちゃんの向こうのベッドで慣れた手つきで荷物をサイドボックスに入れてる女の子の後ろ姿があった。


帽子をかぶった後ろ姿なのであまり自信はなかったけど、私は声をかけてみる。

「もしかして、翔子ちゃん?」


すると、振り向いたのは、翔子ちゃんの笑顔だった。

「こころお姉ちゃん、また一緒の部屋だね!」


「また来たの?」


「それはお互い様だよ」


私は小学生にやりこめられて苦笑い。

「あ、そうだね、とにかく、またよろしくね」

「うん、お姉ちゃん、わかんないことあったら聞いてね」

翔子ちゃんは相変わらずだった。



(つづく)

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gingak
  • Author: gingak
  • 銀河 径一郎
    (ケイイチロー・ギンガ)
    好きな言葉は『信じる』。
    『地球人も宇宙人』。
    写真はッシェル・ポルナ
    レフの真似です

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