銀河径一郎 小説、物語の部屋

銀河径一郎による不思議な物語、怖い話、面白い小説、ファンタジーなど。

翌日、かつらをかぶって久しぶりに学校に行った。


おかっぱ頭で、なんか変な噂されたらどうしようと、かなりドキドキだった。


でもクラスメートは入院のこと知ってるわけだし、みんなに明るく迎えられてひと安心した。

もちろんサトミもこころの手をギュッと握って暖かく迎えてくれた。


「お帰り、こころがいないと私も調子が出ないから、これからはずっと来てよ」

いつになく、サトミがしおらしいことを言うので私は笑った。


「私は病院で悪友のつっこみから開放されてのひのびしてたよ」


「このお、恩知らずめー」


サトミが笑いながら、私の手をやさしく叩いていると、クラスの違うカオリがやって来た。


「こころー、わーい、来たんだねえー」

カオリは突然、私をハグしおった。

「よかったね、ずっと心配してたんだよ」

「いいから、離してよ、誤解されるよ」


カオリは私を離すと、茶色いカチューシャを見せた。

「これね、した方がよく見えると思って持ってきたの。つけていい?」


「あ、ありがとう」

私が礼を言うと、サトミも賛成した。


「そうだね、した方がいいかも」


そこでカオリとサトミと一緒にトイレの洗面台に行った。


カチューシャをつけてもらうと、オカッパ頭に段ができて、前よりずっと本物っぽく見えてきた。

「うん、似合うよ、こころ」とカオリ。

「いいんじゃない!」とサトミも。


「うん、カオリ、ありがとう」


クラスに戻ると、学級担任の長谷寺清美先生が入って来た。


長谷寺先生には、母と一緒に昨日のうちに、とりあえずの退院後、また第二段階の治療で入院することなど、今後の予定を電話してある。


「起立、礼、着席」

長谷寺先生はこころを見ると、嬉しそうにうなづいた。


「皆さん、もうわかる通り、川津辺さんが戻ってきてくれました。

はい、川津辺さん、前に出てみんなにひとこと」

「えっ」

こころは照れながらも教壇に上がって、お辞儀した。

「みんな、お見舞いのメールとかいっぱいありがとう。

おかげで一応退院しました」


そこで長谷寺先生が説明する。

「だけど、川津辺さんは来週になると、治療のためにまた入院します。

それでも登校した時も、入院した時も川津辺さんは大事なクラスメートです。

そのことはみんな決して忘れないように。


級長、後をお願いね」




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gingak
  • Author: gingak
  • 銀河 径一郎
    (ケイイチロー・ギンガ)
    好きな言葉は『信じる』。
    飛べなくても頭が悪くても
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