《それって風邪も引かないココロだから、珍しくて調べるのかもよ!
がんばって検査合格しておいで》
いつでもサトミは陽気だな。
それはそれでありがたいけど。
カオリからの返事は、
《検査入院?
私も病院で検査はいろいろ受けたけど、検査入院はなかったなぁ。
でも、ココロならきっと大丈夫だよ!
ファイトぉ!》
うーん、カオリでも検査入院したことないのか。
病人の専門家であるカオリから言われると心細くなってくる。
そこで、私は、自分と同じ状況の仲間に応援してほしくて、携帯コミュの仲間掲示板に書き込んでみた。
《はじめまして、ココロです。
私は高校の2年ですが、昨日、倒れてしまいました。
本格的な検査のため、すぐ入院しなければなりません(泣)
同じように入院されてる先輩、これからする方、よければお返事下さい。
メール交換して一緒にがんばりましょ》
書き込むと、こころは入院病棟の受付に行き、書類を見せて説明を受けた。
リストを貰って、受付の電話で、すぐ母親に電話する。
「お母さん」
「こころ、病院、どうだったの?」
「すぐ検査入院しろって」
「け、検査入院て、なんの病気なの?」
さすがに母親の声は驚きでうわずっていた。
「まだわからないよ、
わからないから検査するの」
「それはそうね……」
私が入院に必要なリストを読み上げると、母親は準備してすぐに行くと言った。
受話器を置くと、すかさず受付の女性が、
「それでは川津辺さん、診察があるので、血液内科に移動して下さい」
こころは、言われるままに血液内科に行き、看護士のお姉さんに診察室に呼び込まれた。
おそるおそる中に入ると、机に向かってた白衣の男性が振り向いて言った。
「川津辺こころさんだね、
僕は担当の佐藤です。
急に検査入院と言われて焦ったと思うけど、
こころさん、血液の病気みたいなんだ、そこを詳しく調べよう」
先生は30代前半で、ちょっとカッコイイ感じ。
なんとか私の守備範囲かもしれない。
「はい、検査ってどういうのですか?」
「うん、うちは血液関係が多いけど、基本的な検査もあるよ。
脅かすわけじゃないけど、ちょっと大変な検査もあるんだ。
それはお母さんが来てからにしよう。
病気をしっかり見極めるためだから、頑張れるよな」
「はい」
「高校何年?」
「2年です」
「部活とかやってるの?」
「ええ、卓球部です」
「じゃあ、サー、だね」
ムッ、安易な。
確かに試合でサーていうのはわりとありだし、
サーブの前に短く、サッて言ったりもするけど。
すると先生、握りこぶしのガッツポーズだ。
「病気を負かして、一緒にサーってガッツポーズしよう」
お茶目な先生に、私は笑った。
「はい」
再び掲示板を覗いたら、レスがついていた。
《じゃあ学校行かなくてひまだよね、
よかったら遊ばない》
なんだ、このバカ男、ひとが入院するというのにナンパとは。
《入院ですか、私は元気だけがトリエですけど、
あなたがよくなるよう祈ってますよ》
元気なおばさんか、でも励ましがありがたい。
《お姉ちゃん、びょうきなの?
がんばってください》
おお、小学生じゃないか。可愛いなあ。
《そりゃ、寂しいねえ。
気持ちよくなる薬あるから
よかったら持って行ってあげるよん》
また、バカ男かい、消えてくれ。
入院仲間というのはいないのかと思って、画面をスクロールすると、いた!
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